【ウェビナーQ&A】 1月26日開催 会社全体で作る高年齢者雇用制度「部門を巻き込む現場ヒアリングの手法と活かし方」
2022年1月26日(水)に開催いたしましたウェビナー『会社全体で作る高年齢者雇用制度「部門を巻き込む現場ヒアリングの手法と活かし方」』で参加者の皆様からお寄せいただきましたご質問と回答をご紹介いたします。
セミナープログラム
テーマ:会社全体で作る高年齢者雇用制度「部門を巻き込む現場ヒアリングの手法と活かし方」
- 第1部:高齢者雇用制度に現場の声を反映させるヒアリング・アンケートの手法と実践
高齢者雇用制度の構築プロセスでは、事業計画達成に向けた必要人材を定義する経営視点や人員構成や賃金水準等の定量的視点があげられますが、自社の課題にフィットした制度にするためには、当事者である高齢社員は今の仕事や将来についてどう考えているのかといった現場視点が必要不可欠です。
また、制度がねらい通り運用され、実際に高齢社員の活用を進めていくためには、制度構築のプロセスにおける各部門の関与が重要になります。
- 第2部:質疑応答
皆様からお寄せいただきました質問に講師がお答えするコーナーです。
ウェビナー情報詳細
- 日時 : 2022年1月26日(水)16:00~16:45(視聴開始15:55)
- 会場 : ウェブセミナー(Microsoft Teamsライブ配信)
- 講師 : 向井 洋平(クミタテル株式会社 代表取締役社長 年金数理人・AFP) 講師プロフィール
ウェビナーQ&A
No. | 質問 | 回答 |
1 | 現状分析において「定性的視点」で把握すべきことはありますか?(例えば、どのような組織風土、企業文化であるのか?など) | セミナー本編でもお話ししたとおり、定性的な視点として「経営視点」「現場視点」の2つを挙げています。経営視点では、事業計画を達成するためにどのように人材を確保・育成し、配置していくか、その中で高齢社員にふさわしい役割は何かということを考えていきます。そして、現場視点では、組織風土や企業文化に関することも含めてヒアリング等を通じて把握していきます。現場の管理職や同僚は高齢社員に対してどんな思いを持っているのか、本人の意識はどうなのか、なぜそのように考えるのかを把握することで、解決すべき課題を明らかにしていきます。 |
2 | 現場の声を聞くタイミングは、「現状分析」時が良いでしょうか?先に声を聞いてしまう欠点はないでしょうか? | 人事制度は作って終わりではなく、現場で理解され、適切に運用されることで初めて機能します。そのためには、制度設計のプロセスに現場が関与していくことが重要です。周囲の期待度・内容や本人の希望・意識が多様化する高齢社員に関しては、特にその重要性が高いと考えます。そのため、できるだけ早い段階でヒアリングを行うことで、全社で取り組んでいく流れを作っていくことができます。ただし、先に要望を聞きすぎてしまって、あちらを立てればこちらが立たずという対立構造を招かないように注意する必要はあるでしょう。 |
3 | 現場で高齢者とともに働くメンバーであり、「将来の高齢者」候補でもあるため、若手社員へのヒアリングも重要かと思いますが、いかがでしょうか。 | ご質問にあるとおり、若手社員が高齢社員のことをどう見ているのか、自分の将来のキャリアをどう考えているのかというのも重要な視点です。こうした点については、現場の責任者(管理職)へのヒアリングを通じて把握してくことが考えられますが、場合によっては若手社員に対して直接ヒアリングやアンケートを実施してもよいでしょう。もとより、高齢者雇用の問題は、高齢社員の人事制度や高齢社員に対する施策だけを考えればよいということではなく、キャリアの出口から遡って最終的には入口までを含めた設計を考えていく必要があります。プロジェクトのスコープに若手・中堅世代も含める場合、あるいは含めるべきかどうかを見極めるうえでは、若手社員へのヒアリングも重要だと考えます。 |
ウェビナー視聴・講演資料ダウンロード
講演資料はこちらのフォームから視聴・ダウンロードいただけます。
出口 (イグジット) を見据えたシニア雇用体制の確立をしましょう
労働力人口の減少と高齢化が同時進行する中、雇用の入口にあたる採用、入社後の人材育成・開発に加え、出口 (イグジット) をどうマネジメントしていくかが、多くの企業にとっての課題となりつつあります。特に、バブル入社世代が続々と 60 歳を迎える 2020 年代後半に向けて、シニアの雇用をどう継続し、戦力として活用していくのか、あるいはいかに人材の代謝を促進するのか、速やかに自社における方針を策定し、施策を実行していくことが求められます。多くの日本企業における共通課題であるイグジットマネジメントの巧拙が、今後の企業の競争力を左右するといっても過言ではありません。
シニア社員を「遊休人員化」させることなく「出口」へと導くイグジットマネジメントを進めるために、まずは現状分析をおすすめします。