【ウェビナーQ&A】 6月24日開催 定年延長・継続雇用の検討に必要不可欠! 実践!誰でもできる「人件費シミュレーション」
2021年6月24日(木)に開催いたしましたウェビナー『定年延長・継続雇用の検討に必要不可欠! 実践!誰でもできる「人件費シミュレーション」』で参加者の皆様からお寄せいただきましたご質問と回答をご紹介いたします。
セミナープログラム
テーマ:定年延長・継続雇用の検討に必要不可欠! 実践!誰でもできる「人件費シミュレーション」
- 第1部:定年延長・継続雇用制度の議論を加速する「人件費シミュレーションの手法と実践」
定年延長や継続雇用制度拡充の検討・意思決定にあたっては、将来の総額人件費への影響を把握しておく必要があります。
本セッションでは、定年延長にあたっての課題となる将来の総額人件費の見込み方について、人員予測の考え方や、希望者に配布予定のExcelツールを使用した人件費シミュレーションを実践します。 - 第2部:質疑応答
皆様からお寄せいただきました質問に講師がお答えするコーナーです。
ウェビナー情報詳細
- 日時 : 2021年6月24日(木)16:00~16:45(視聴開始15:55)
- 会場 : ウェブセミナー(Microsoft Teamsライブ配信)
- 講師 : 向井 洋平(クミタテル株式会社 代表取締役社長 年金数理人・AFP) 講師プロフィール
ウェビナーQ&A
No. | 質問 | 回答 |
1 | 人件費の増嵩を抑えつつ、シニア社員のモチベーションが低下しないような賃金体系があれば教えていただきたいです。 | まずは現状の報酬水準、採用や継続雇用の状況をもとに「成り行き」で今後の総額人件費の推移を把握し、シニア社員の雇用拡充や処遇改善の余地(必要性)がどれだけあるのかを確認しましょう。そのうえで、役割や責任の大きさに応じた賃金体系を設け、透明性を確保することで、勤務の継続の有無や働き方を主体的に選択してもらうことが重要になります。 |
2 | 年齢的に衰えは隠せないことも事実です。それを想定してなにを更新面談で確認するか等の情報があれば、教えていただきたい。 | 体力や身体機能は高齢になるほど個人差が大きくなると言われています。直近の仕事ぶりを振り返りながら、仕事内容、労働時間、職場環境のそれぞれについて見直しの必要性を検討し、双方のニーズが合致する形で雇用契約を更新できるとよいでしょう。健康診断結果に基づき、産業医から就業形態などについて意見を聞く対応も考えられます。 |
3 | 当社では、定年延長を行う事を軸に検討が進められています。一方で役員の定年については未だ検討が進んでおりません。社員の定年を延長した場合、役員の定年も伸ばすべきでしょうか? | 社員の定年と役員の定年を結び付けて考える必要はありません。ただ、「年齢に関係なく実力で処遇する」「組織の新陳代謝を図る」といった人事ポリシーを浸透させるためには、役員人事から実践していくことが重要であると考えます。 |
4 | 今回のセミナーでは、人件費シミュレーションを解説されていますが、定年延長や再雇用の見直しをする際にどのように使われているのか、使い方や事例があれば教えてください。 | 人員数や人件費の推移を定量的に把握し、経営陣を含む関係者と共有することで、これを土台として人材の確保や処遇に関する議論を具体的に進めていくことができます。例えば、定年延長や継続雇用制度の拡充を考える際に、シニア社員の役割をどこに置くか、報酬水準や継続雇用率の目標をどこに置くかについて、全体の人員構成や人件費への影響を見ながら効果的な施策の立案に役立てていきます。 |
5 | 当社では、雇用確保措置として定年後再雇用をとっています。退職金は60歳で支払い、再雇用後は退職金はありません。今後、定年延長をする場合も同じように取り扱うことはできますか? | 例えば定年を65歳に延長する場合、退職金の支給時期も65歳とするのが基本的な考え方です(定年まで勤務した場合)。ただ、定年延長後も60歳以降処遇が一定程度下がり、従業員から60歳時点での退職金支給のニーズが強い場合は従来どおり60歳時点で退職金相当額を支給するケースもあります。こうした対応をとる場合は事前に税務当局へ照会し、60歳時点で支給しても退職所得として取り扱われることの確認を行うべきでしょう。なお、定年延長後に入社した社員に対しては、60歳時点の退職金相当額の支給は退職所得として認められない可能性があります。 |
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出口 (イグジット) を見据えたシニア雇用体制の確立をしましょう
労働力人口の減少と高齢化が同時進行する中、雇用の入口にあたる採用、入社後の人材育成・開発に加え、出口 (イグジット) をどうマネジメントしていくかが、多くの企業にとっての課題となりつつあります。特に、バブル入社世代が続々と 60 歳を迎える 2020 年代後半に向けて、シニアの雇用をどう継続し、戦力として活用していくのか、あるいはいかに人材の代謝を促進するのか、速やかに自社における方針を策定し、施策を実行していくことが求められます。多くの日本企業における共通課題であるイグジットマネジメントの巧拙が、今後の企業の競争力を左右するといっても過言ではありません。
シニア社員を「遊休人員化」させることなく「出口」へと導くイグジットマネジメントを進めるために、まずは現状分析をおすすめします。