【最新法改正等】2019年6月 退職金・年金関連ニュースまとめ読み
目次
2019年6月4日 みずほフィナンシャルグループが副業を解禁
2019年6月17日 iDeCo+ (イデコプラス) の届出書類の一部にExcel版が追加
2019年6月21日 企業年金連合会「2018年度の資産運用状況」を公表
2019年6月27日 JR東海、定年を65歳に延長すると発表
2019年6月4日
みずほフィナンシャルグループが副業を解禁
みずほ FG が副業を解禁するというニュースがありました。各社の記事には「みずほFG内で新しいビジネスを創出できる人材を育成する狙い」などとありますが、こちらの社長インタビュー記事からは社内にとどまらない考え方があることがわかります。
「社内における競争原理で考えるのではなく、70 歳、80 歳まで自己実現していくためのスキルをみずほで身につけてほしい。」
「終身雇用を前提にした人事制度には限界があります。」
「社内の評価や昇格したいというモチベーションが形成される制度は、顧客ニーズとの間にミスマッチがあります。」
「取引先から経営管理ができる若手、シニアの需要はものすごくあります。そこに人材を供給し、その後は銀行に戻ってきてもいいし、取引先に行ったきりがあってもいい。行ったきりというのは、シニアだけでなく、若い人も含めてです。」
「みずほの人的ネットワークを、社外につなげて、そこに対して我々がサポートしていきたいですね。」
4 点目、5 点目は銀行ならではといえますが、3 点目まではこれからの時代、多くの企業に共通することでしょう。副業解禁は雇用とキャリアの出口戦略である「イグジットマネジメント」の手法の1つと位置付けることができます。
2019年6月17日
iDeCo+ (イデコプラス) の届出書類の一部にExcel版が追加
個人型確定拠出年金の中小事業主掛金納付制度(iDeCo+)の届出書類の一部(中小事業主掛金対象者登録届 (K-303) 届出書、等)にExcel版が追加されました。
iDeCo+の対象となる従業員が多い事業所では、書類作成の負担が多少軽減されることになりそうです。
2019年6月21日
企業年金連合会「2018 年度の資産運用状況」を公表
6月14日、企業年金連合会より 2018 年度の資産運用状況(速報)が公表されました。
基本年金等の修正総合利回りは+ 2.74 %、通算企業年金の修正総合利回りは+ 3.14 %となっており、いずれも年金財政上必要とされる水準を上回ったものと考えられます。
<基本年金等>
厚生年金本体の代行部分が多くを占めるため、国の厚生年金本体の利回りを上回っているかどうかが重要になります。国の年金資産を運用している GPIF の 2018 年度の結果はまだ公表されていませんが、市場の収益率等から 1 %台後半と見込まれます。
<通算企業年金>
年金財政上の想定利回りである予定利率の平均は 2.1 %程度となっています。
2019年6月27日
JR東海、定年を65歳に延長すると発表
6 月 27 日、JR東海は定年を現在の 60 歳から 65 歳に延長することを発表しました。
実施日は 2020 年 4 月 1 日、定年延長に伴い60歳以降の基本給を向上させる一方で、50 歳以降 60 歳までの基本給の上昇を緩やかにするとしています。
なお実施日時点で 50 歳を超えている社員は定年延長及び基本給見直しの対象外となっており、10 年という長期の経過期間が設けられる形となっています。
ニュースリリース【社長会見】定年の延長について(JR東海)
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JR東海、定年65歳に延長 リニアなど事業拡大に対応(日本経済新聞)
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<「2019年5月 退職金・年金関連ニュースまとめ読み」を読む
「2019年7月 退職金・年金関連ニュースまとめ読み」を読む>
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