【最新法改正等】2020年9月 退職金・年金関連ニュースまとめ読み
目次
2020年9月2日 副業・兼業の促進に関するガイドラインを改定
2020年9月8日 定年後の就業 制度構築ポイント エルダー
2020年9月18日 確定拠出年金改正 今年10月施行
2020年9月30日 規約変更手続きの簡素化等に関する政省令 10/1施行
2020年9月30日 社会保障審議会 資料掲載
2020年9月30日 税制改正要望公表 厚労省
2020年9月30日 選択制DC等に関する法令解釈通知の改正
2020年9月2日
副業・兼業の促進に関するガイドラインを改定
副業・兼業の促進に関するガイドラインが9月1日に改定され、副業・兼業の場合の労働時間管理や健康管理についてのルールが明確化されました。
改定後のガイドラインとその概要版はこちらに掲載されています。
2020年9月8日
定年後の就業 制度構築ポイント エルダー
定年後の就業に関する柔軟な勤務制度構築のポイント
高年齢者雇用安定法の改正により、来年4月以降、70歳までの就業確保が事業主の努力義務となります。 雇用以外の対応も含めて柔軟な就業体制をどのように構築していくか、法的な観点を交えて「エルダー」2020年9月号にて解説されています。
2020年9月18日
確定拠出年金改正 今年10月施行
確定拠出年金に関する以下の改正について、施行時期を2020年10月1日とする政令が公布されました。
・中小企業向け制度(簡易型DC・iDeCoプラス)の対象範囲の拡大
・企業型DCの規約変更手続の見直し
これらの改正内容については厚生労働省の下記ページに掲載されています。
2020年9月30日
規約変更手続きの簡素化等に関する政省令 10/1施行
本日、以下の内容を盛り込んだ政省令が公布され、10月1日より施行されることとなりました。
1. 企業型確定拠出年金及び確定給付企業年金の軽微な規約変更に関する手続きの簡素化
2. 確定給付企業年金における資産運用委員会の設置や、いわゆる総合型DBのガバナンスに関する規定の明記
改正内容は8月14日及び7月8日にパブリックコメントにて示された案のとおりであり、提出された意見や結果については以下に公示されています。
・年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備等に関する省令案に関する御意見募集(パブリックコメント)の結果について
・確定給付企業年金法施行令の一部を改正する政令案等に関する御意見募集(パブリックコメント)の結果について
2020年9月30日
社会保障審議会 資料掲載
本日開催の第15回 社会保障審議会 企業年金・個人年金部会 資料が掲載されました。
これまでの議論や関係団体からの意見を踏まえ、以下のような方向性や論点が提示されています。
■ 2021度税制改正に向けたDC拠出限度額の見直しの方向性や論点
<企業型DC>
・月額5.5万円を直ちに引き上げる状況にはなく、引き続きの検討課題とする。
・企業型DCの拠出限度額の水準を新たに設定し直す際には、 これまでの厚生年金基金モデルに代わる新たな設定方法を検討していく。
・企業型DCの拠出限度額は、DBの有無による一律の設定を見直し、月額5.5万円からDBの掛金相当額を控除した額とすることが考えられる。
・拠出限度額が現行より縮小する企業では、企業型DCの事業主掛金の一部を退職一時金へ移行する等、退職金・賃金体系の見直しを要することとなるが、その際には新たな労使合意が必要となる。拠出限度額の見直しを契機に退職金・賃金の総額が縮小することのないよう、労使の取組が求められる。
・制度の見直しに当たっては、移行期間を確保し、DBの掛金相当額を控除した企業型DCの拠出限度額が月額2.75万円を下回った場合も、一定期間は引き続き月額2.75万円までの事業主掛金の拠出ができるようにすべきという意見についてどう考えるか。
・DBの掛金相当額でDCの拠出限度額を使い切ってしまう場合、既に企業型DCに積み上がった資産の取扱いについて検討が必要という意見についてどう考えるか。
<個人型DC>
・企業年金(企業型DC・DB)の加入者の個人型DCの拠出限度額は、各企業年金の加入有無による区分を見直し、月額2万円としたうえで、企業型DC・DBの事業主掛金額との合計が月額5.5万円以内とすることで統一できる。
・既に個人型DCに積み上がった資産の取扱いについて検討が必要という意見(資産が目減りする可能性が高まるが、現行は中途引き出しが原則できない点)についてどう考えるか。
・個人型DCの拠出限度額について、自助努力に対する支援の公平、企業年金のある者とない者の公平、企業年金の普及等の観点から、引き続き、新たな設定方法を検討していく。
■ 特別法人税の課税停止措置の期限である2022年度末に向けての検討
企業年金・個人年金制度全体を通じた拠出時・給付時の仕組みについて検討を進めていく。
このほか、新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえ、DBについて1年間の掛金引き上げ猶予等の掛金設定の弾力化措置(案)が提示されています。
2020年9月30日
税制改正要望公表 厚労省
2021年度の厚生労働省税制改正要望が公表されました。
企業年金に関しては、企業型・個人型確定拠出年金の拠出限度額の見直しが盛り込まれています。
2020年9月30日
選択制DC等に関する法令解釈通知の改正
いわゆる給与切り出し型の選択制DCの実施にあたり、従業員に対して社会保険等の給付に与える影響を正確に説明することを求める通知改正案のパブリックコメントの結果が公示されました。
・「確定拠出年金制度について」の一部を改正する通知案等に関する御意見募集(パブリックコメント)の結果について
提出された意見を受けた修正はなしとなっていますが、別途「確定拠出年金Q&A」において、具体的な事例を用いて説明することが望ましい旨を記載することとしています。
その他、企業型DC、iDeCo+(中小事業主掛金納付制度)、DB(確定給付企業年金)の資格や掛金等の設定にあたっては、同一労働同一賃金ガイドラインの基本的な考え方を踏まえることとされました。改正後の通知やQ&Aは厚生労働省の下記ページ(「企業型DCの規約変更手続の見直し(2020年10月1日施行)」の項目)に掲載されています
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「2020年10月 退職金・年金関連ニュースまとめ読み」を読む>
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