TOP > ニュース・トピック > 非正規社員には退職金を払わなくてよいのか~メトロコマース最高裁判決から考える退職金の性質と目的~

お役立ち情報

退職から人事制度を組み立てるサイト「クミタテル」 > お役立ち情報 > 退職金・年金関連のニュース・トピック > ニュース・トピック > 非正規社員には退職金を払わなくてよいのか~メトロコマース最高裁判決から考える退職金の性質と目的~

非正規社員には退職金を払わなくてよいのか~メトロコマース最高裁判決から考える退職金の性質と目的~

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
非正規社員には退職金を払わなくてよいのか~メトロコマース最高裁判決から考える退職金の性質と目的~

東京メトロの子会社「メトロコマース」で駅の売店の販売員として働いていた契約社員が、正社員との不合理な労働条件の格差を理由に退職金の支払いを求めていた裁判で、最高裁判所は訴えを退ける (退職金の不支給を容認する) 判決を出しました。判決文はこちらのページで公開されています。

この裁判では、第二審の東京高裁で会社側に退職金の支払いを命じる判決が出されていたことから、その行方が注目されていましたが、最高裁で判断が覆されて胸をなでおろしている経営者・人事関係者も多いかもしれません。

しかし、今回の判決はメトロコマースにおける個別具体的なケースをもとに判断したものであり、必ずしも「非正規社員には退職金を支払わなくてよい」と言っているわけではありません。実際、判決文においても、両者の間の労働条件の相違が退職金の支給に係るものであったとしても、それが法律が禁じている不合理と認められるものに当たる場合はあり得るとしています。

私は法律の専門家ではないので、法律的観点からの詳細な分析はほかに委ねることにして、ここでは退職金の性質や目的という観点から、今回の判決内容についてどう考えればよいのか、企業はどのような点に注意すべきなのかを考えていきたいと思います。

シニア社員のイグジットマネジメントできていますか?



著者 : 向井洋平 (むかい ようへい)

向井洋平

クミタテル株式会社 代表取締役社長

1978年生まれ。京都大学理学部卒業後、大手生命保険会社を経て2004 年にIICパートナーズ入社。2020年7月、クミタテル株式会社設立とともに代表取締役に就任。大企業から中小企業まで、業種を問わず退職金制度や高年齢者雇用に関する数多くのコンサルティングを手掛ける。日本アクチュアリー会正会員・年金数理人、日本証券アナリスト協会検定会員、1級DCプランナー、2級FP技能士。「人事実務」「人事マネジメント」「エルダー」「企業年金」「金融ジャーナル」「東洋経済」等で執筆。著書として『確定拠出年金の基本と金融機関の対応』(経済法令研究会)ほか。

> この著者の記事をもっと見る

出口 (イグジット) を見据えたシニア雇用体制の確立をしましょう

シニア社員のイグジットマネジメントできていますか?

労働力人口の減少と高齢化が同時進行する中、雇用の入口にあたる採用、入社後の人材育成・開発に加え、出口 (イグジット) をどうマネジメントしていくかが、多くの企業にとっての課題となりつつあります。特に、バブル入社世代が続々と 60 歳を迎える 2020 年代後半に向けて、シニアの雇用をどう継続し、戦力として活用していくのか、あるいはいかに人材の代謝を促進するのか、速やかに自社における方針を策定し、施策を実行していくことが求められます。多くの日本企業における共通課題であるイグジットマネジメントの巧拙が、今後の企業の競争力を左右するといっても過言ではありません。

シニア社員を「遊休人員化」させることなく「出口」へと導くイグジットマネジメントを進めるために、まずは現状分析をおすすめします。

現状診断について見る

退職金や企業年金の最新情報が届きます

クミタテルのオリジナルコンテンツや退職給付会計・企業年金・退職金に関連したQ&Aなどの更新情報をメールマガジンにて配信しています。

イグジットマネジメントニュース

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
banner_analysis_rectangle.png
退職金・年金・人事の制度設計
 

お問い合わせ

資料ダウンロードやメルマガ登録、お問い合わせは、 各フォームよりご連絡ください。

メールマガジン登録

イグジットマネジメントについての最新情報やお役立ち情報、対談記事などの情報を配信しているメールマガジンの登録を行えます。

メルマガ登録する

クミタテル資料3点セットをダウンロード

クミタテルの会社情報、高齢者雇用や退職金・企業年金の課題を解決するコンサルティングサービスの詳細な資料を無料でご請求いただけます。

資料をダウンロードする

お問い合わせはこちら

サービス内容に関するご相談・ご質問やサイト利用にあたってのご不明点などは、こちらよりお問い合わせください。

問い合わせる