【最新法改正等】2020年6月 退職金・年金関連ニュースまとめ読み
目次
2020年6月2日 人生100年時代のキャリア形成と課題 調査結果公表
2020年6月7日 新型コロナ影響、赤字企業のリストラ急増
2020年6月9日 出向支援に積極的に取り組んでいる大日本住友製薬
2020年6月27日 企業年金・個人年金部会 資料掲載
2020年6月24日 厚生年金標準報酬、月額上限65万円への改定案
2020年6月26日 2020年3月末現在の企業年金受託概況 公表
2020年6月29日 企業年金連合会の資産運用概況 公表
2020年6月2日
人生100年時代のキャリア形成と課題 調査結果公表
「人生100年時代のキャリア形成と雇用管理の課題に関する調査」結果が労働政策研究・研修機構よりリリースされました。
雇用に関しては、大企業中心に引き続き長期雇用を前提として従業員のキャリア形成に取り組んでいく傾向がみられる一方で、昇進しなかった男性正社員の意欲、能力、キャリア形成などについて、特に40歳台以降層で課題があることが指摘されています。
また、キャリア形成のための諸制度の効果を年齢階層別にみると、高年齢層では社会貢献参加が相対的に効果が高くなっています。一方で、兼業・副業の人材育成効果にはあまり高い評価は与えられておらず、学び直しもあまり重視されていない結果となっています。
ただ、本調査は2020年1月1日現在の状況を尋ねたものであり、新型コロナが企業の考え方にどのような変化をもたらすのか注目されます。
2020年6月7日
新型コロナ影響、赤字企業のリストラ急増
東京商工リサーチによると、2020年1~5月に早期・希望退職者を募集した上場企業は33社(延べ34社)に達し、2019年の年間35社(延べ36社)にほぼ並びました。2019年は黒字企業の募集が目立ちましたが、新型コロナウイルスの影響拡大で従来型の赤字企業のリストラが急増してます。
2020年6月9日
出向支援に積極的に取り組んでいる大日本住友製薬
高齢・障害・求職者雇用支援機構が発行する今月号の「エルダー」では、出向支援に積極的に取り組んでいる大日本住友製薬の事例が紹介されています。
経営トップの「60歳までの雇用は必ず守る。ただ、全員の活躍の機会を自社のなかで保障するのはむずかしいので、会社が支援して社外での活躍の場を提供する」という考え方のもと、「出向」という言葉がもつネガティブなイメージを払拭し、ロールモデルとなる成功事例をつくることで、社員、出向先、自社の三者すべてにとってプラスとなる win-win-win の関係を築いています。
2020年6月27日
企業年金・個人年金部会 資料掲載
本日開催の第11回 社会保障審議会 企業年金・個人年金部会 資料が掲載されました。
これまでの議論と年金制度改正法の成立を受け、今後の検討課題として「拠出限度額をはじめとする拠出時・給付時の仕組み」等があげられています(資料2)。
また、改正法の施行について、施行時期ごとにその内容がまとめられています(参考資料1)。
2020年6月24日
厚生年金標準報酬、月額上限65万円への改定案
厚生年金保険の標準報酬月額の上限を65万円に引き上げる等級区分の改定案がパブリックコメントにて公表されました。
2020年9月より、現行の最高等級(62万円)の上にさらに1等級(65万円)を加えることとしています。標準賞与額の最高限度額については現行どおり150万円としています。
(ご参考)
標準報酬月額の上限は、標準報酬月額の平均額の概ね2倍となるように設定されています。詳細は第13回社会保障審議会年金部会の資料2で解説されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212815_00016.html
2020年6月26日
2020年3月末現在の企業年金受託概況 公表
2020年3月末現在の企業年金の受託概況が信託協会、生命保険協会等よりリリースされました。
<信託協会>
https://www.shintaku-kyokai.or.jp/news/list/#2020%E5%B9%B4%E5%BA%A6
<生命保険協会>
https://www.seiho.or.jp/info/2020/
各企業年金の加入者数、受託件数、資産残高は以下のとおりとなっています(カッコ内は前年の報告値)。
■加入者数
厚生年金基金:15万人(16万人)
確定給付企業年金:940万人(940万人)
企業型確定拠出年金:725万人(691万人)
■受託件数
厚生年金基金:8件(10件)
確定給付企業年金:12,587件(12,959件)
企業型確定拠出年金:6,381件(6,109件)
■資産残高
厚生年金基金:133,582億円(142,205億円)
確定給付企業年金:611,754億円(630,396億円)
企業型確定拠出年金:135,215億円(124,862億円)
2020年6月29日
企業年金連合会の資産運用概況 公表
企業年金連合会の2019年度資産運用概況が公表されました。
代行部分を持つ基本年金等の利回りは▲2.84%(超過収益率は+1.14%)、通算企業年金の利回りは▲1.00%(超過収益率は+1.68%)となっています。
なお、公的年金の運用を行っているGPIFの2019年度利回りは7月に公表される予定ですが、資産構成等から▲4~▲5%程度と見込まれます。
<「2020年5月 退職金・年金関連ニュースまとめ読み」を読む
「2020年7月 退職金・年金関連ニュースまとめ読み」を読む>
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