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第 2 回 定年延長を行う場合の人事制度設計 | 連載「65 歳定年時代に向けた人事処遇制度・退職金制度の設計と運用」 (全 4 回)

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第 2 回 定年延長を行う場合の人事制度設計 | 連載「65 歳定年時代に向けた人事処遇制度・退職金制度の設計と運用」 (全 4 回)

こんにちは、IICパートナーズの退職金専門家 向井洋平です。

高年齢者雇用安定法の改正により希望者全員の 60 歳以降の継続雇用が義務付けられたあとも、多くの企業では定年年齢を 60 歳に据え置き、再雇用制度により対応してきました。しかし人手不足やシニア社員の増加を背景として、定年延長を実施する企業は徐々に増加しています。最近では、鉄鋼大手 4 社が足並みをそろえて 65 歳への定年延長を発表し、また三井住友銀行がメガバンクとして初めて 65 歳定年にするという報道もありました。

これまで 60 歳としていた定年年齢を 65 歳に引き上げる場合、 60 歳以降の社員に対する人事制度の設計については、大きく分けて次の2つの考え方があります。

  • ① 60 歳までの人事制度をそのまま 60 歳以降も適用する。
  • ② 定年は 65 歳まで延長するものの、人事制度は 60 歳までと 60 歳以降で区分する。

第 2 回では、①のタイプを「統合型」、②のタイプを「分離型」と呼ぶことにして、定年延長の際にどちらのタイプを選択し、どのように制度設計を行っていくのかについて解説します。

シニア社員のイグジットマネジメントできていますか?

「第1回 高年齢者の雇用の継続をめぐる動向と企業の取り組み状況」を読む

「第 3 回 定年延長を行う場合の退職金・企業年金制度の設計」を読む>




著者 : 向井洋平 (むかい ようへい)

向井洋平

株式会社IICパートナーズ 常務取締役

日本アクチュアリー会正会員・年金数理人。京都大学理学部卒。大手生命保険会社を経て、2004 年、IICパートナーズへ入社。アクチュアリーとして退職給付会計や退職金・年金制度コンサルティング、年金資産運用コンサルティングをおこなう。2012 年、常務取締役に就任。著書として『金融機関のための改正確定拠出年金Q&A(第2版)』 (経済法令研究会/ 2018 年 10 月刊) がある。2016 年から退職金・企業年金についてのブログ『社員に信頼される退職金・企業年金のつくり方』を運営。

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出口 (イグジット) を見据えたシニア雇用体制の確立をしましょう

労働力人口の減少と高齢化が同時進行する中、雇用の入口にあたる採用、入社後の人材育成・開発に加え、出口 (イグジット) をどうマネジメントしていくかが、多くの企業にとっての課題となりつつあります。特に、バブル入社世代が続々と 60 歳を迎える 2020 年代後半に向けて、シニアの雇用をどう継続し、戦力として活用していくのか、あるいはいかに人材の代謝を促進するのか、速やかに自社における方針を策定し、施策を実行していくことが求められます。多くの日本企業における共通課題であるイグジットマネジメントの巧拙が、今後の企業の競争力を左右するといっても過言ではありません。

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