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イグジットマネジメントを当たり前にする クミタテル株式会社 向井社長×八丁取締役対談インタビュー

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イグジットマネジメントを当たり前にする クミタテル株式会社 向井社長×八丁取締役対談インタビュー

⼈事・退職⾦・年⾦の複合的かつ⾼度な専⾨性を持ち、イグジットマネジメント専業コンサルティングサービスを提供するクミタテル株式会社が「イグジットマネジメントを当たり前にする」をビジョンに掲げ、2020年7月1日に誕生した。退職給付債務計算や退職給付債務計算ソフト、退職給付制度設計、年金資産運用コンサルティングなどのサービスを展開する年金コンサルティングファームである株式会社IICパートナーズより会社分割し、100%子会社として新設された。

同社を設立した目的は、人材マネジメントにおいて、“採用”、“育成”、“定着”、“自律”、“退職”の5つのフェーズを1サイクルとして捉えることが当たり前になるよう、既存の枠組みにとらわれない、イグジットマネジメント専業コンサルティングのリーディングカンパニーを目指すためであるという。向井社長と八丁取締役にクミタテルを立ち上げた経緯と実現したい未来について対談いただいた。

向井洋平 (むかい ようへい)

向井洋平

クミタテル株式会社 代表取締役
1978年生まれ。京都大学理学部卒業後、大手生命保険会社を経て2004 年にIICパートナーズ入社。2020年7月、クミタテル株式会社設立とともに代表取締役に就任。大企業から中小企業まで、業種を問わず退職金制度や企業年金制度を中心とした数多くのコンサルティングを手掛ける。日本アクチュアリー会正会員・年金数理人、日本証券アナリスト協会検定会員、1級DCプランナー、AFP。
著書として『確定拠出年金の基本と金融機関の対応』(経済法令研究会)ほか。2016 年から退職金・企業年金についてのブログ『社員に信頼される退職金・企業年金のつくり方』を運営。

八丁宏志 (はっちょう こうじ)

八丁宏志

クミタテル株式会社 取締役
1979年生まれ。専門学校卒業後、システム開発会社を経てIICパートナーズ入社。社内インフラの整備・運用からソフトウェアの開発・保守を手掛け、退職金・企業年金のコンサルティングにも従事。2020年7月、クミタテル株式会社設立とともに取締役に就任。人数規模、業種業態を問わず退職金制度を中心としたコンサルティングサービスを提供。

—「クミタテル」が生まれた背景とは?

向井  わたしたちがクミタテルを立ち上げた経緯について、それぞれの立場で語っていきたいと思います。

これまで退職金と関わりのある仕事を20年間行ってきました。実は、この間、退職金に関して言えば停滞、あるいは後退してきた20年間でした。戦後続いてきた経済成長がスローダウンして、退職金も含めた労働者への処遇が上り調子だったのが、下降傾向になり、それまで続けてきた退職金制度が、企業経営の負担になってきた期間と符合するんです。
クミタテル株式会社 向井社長

向井  しかも、法改正や会計基準の変更なども重なり、退職金への対応に企業が追われるという事態も生じてきました。企業にとっては、退職金や年金が大きな重荷になってしまったのです。

ところが、社会に目を向けてみると、人生100年時代が到来。長い老後に備えるために、働く人たちにとって退職金の重要性は増大してきました。縮小傾向にある退職金と、重要性の増す退職金――どのように、その整合性を取ればよいか、という課題が生まれてきたのです。

とはいえ、単純に退職金を増やせばよいかというと、企業としてそれはなかなかできない。老後資金をある程度、個人で準備する必要もあるし、できるなら長く働くことも必要。そうなると、健康的な心身を保つ必要もあるし、キャリアを磨く必要もある。

そういう複雑なさまざまな要素を鑑みて、退職金を出発点に何ができるか、それらの課題に対応していくためのマネジメントができないか、ということで立ち上げたのが、クミタテルというわけです。
八丁  わたしが参画したのは、「そもそも退職金って、なぜ今でもあるんだろうか」という疑問を長年抱いていたことが、ひとつの理由となっています。

かつて在籍していたシステム会社で、辞めるときにいくばくかの退職金をいただいたのですが、IICパートナーズ (以下、IICP) に転職してから、退職金制度は企業にとって負担になっている、ということを理解するようになりました。

歴史を紐解けば、退職金は優秀な人材を集めるため、人を定着させるために設けられた、とのことですが、現在、その目的を達成しているかというとそうではない。

「なぜ、退職金制度を続けているのですか」と訊ねてみても「前からやっているから」「払わないといけないものだから」「労務上必要だから」という回答しかない。

「採用面接時に、退職金制度について質問されたり、こちらから話したりすることはあるか、または採用活動に退職金制度が有利になったと感じた経験はあるか」と訊ねても、「訊かれたことがないので、有利であるとは思えない」と言う。
クミタテル株式会社 八丁取締役

八丁  ではなぜ、退職金制度のために費用をかけ続けているのだろうか。

歴史の中では、優秀な人材を集める目的を果たして時代もあったことから退職金には、秘められた可能性があるのではないか。プレゼンの仕方を、伝えかたを変えさえすれば、もっと人を引きつけるツールになるのではないだろうか。

そこで、退職金というものを大きく捉えて、価値や使いかたという、人が豊かになる方向の情報を発信すれば、退職金の誘引力が増すのではないか、と感じて、参画したのです。

第一段階として2018年12月より「クミタテル」というWebメディアを立ち上げて、そこから退職金に対してのポジティブな発信をしていくことにしたんです。
向井  退職金制度ができたときは、当然ですがニーズがあったわけですよね。労働力を確保したい、だけどすぐには多額のお金を用意できない、後払いを退職金という形で用意するけど、金額は働いた期間に応じますよ、というものだった。

その方法を、各社が取り入れた結果、新卒で入社して、定年まで働く終身雇用が日本のスタンダードになっていった。だから、ほとんどの人は、退職金のことを考えなくても……それが当たり前だから、その組み込まれたシステムの中で、定年後のことは何も考えずに長く働いて退職金をもらって、老後資金にして、という考えかたをしていたのではないかと思うのです。
八丁  それが崩れた。
向井  その新しい時代に応じた退職金の設計、ありかたが未完成なので、いかに合わせていくのか、という答えが必要な時期にきていると思うのです。
八丁  そもそも退職金や退職というものに対して、人が持っているイメージはネガティブですよね。従業員がすれば「この人、辞めるんだろうか」と思われますし、上の人がすれば「もしかして、辞めさせようと思っているんだろうか」と疑心暗鬼になってしまう(笑)。しかも、その情報を発信しているところも、ちょっと硬いイメージ。
向井  一律60歳という年齢が定年として切られていましたからね。でも、働きかたが多様化した現代では、そこで切れない。定年までではない働きかたのサイクルを考えないといけない。そして、退職金もそこに合わせていく必要がある。

出口から逆算して人事制度を組み立てていこう、ということで「クミタテル」という名称が生まれました

—イグジットマネジメントは退職をポジティブに捉えるひとつの要素

八丁  向井さんは、イグジットマネジメントの専門家として活動していますが、この「イグジットマネジメント」という考えかたはいつから持っていたんですか。
クミタテル株式会社 八丁取締役

向井  モヤッとしたイメージは、気づいたら抱いていましたね。そういう中で、たまたま「イグジットマネジメント」という言葉を見つけて、「自分の考えにハマった」と感じ、このワードを軸に活動しようと。

もはや、会社を去るのは定年になってからだけではない。いろいろな出口があるという考えが、これから重要になるのかなと感じています。
八丁  退職をポジティブに語ってもらうにも、イグジットマネジメントという考えが定着したらうれしいですよね。
向井  実は、退職へのポジティブな捉えかたがだんだん生まれていると、わたし自身は感じています。会社を離れることを卒業になぞらえ「アルムナイ(同窓生)」という言いかたをしたり、ネットワークができていたり、ひいては「帰ってきてもいいよ」という雰囲気があったりと、退職や退職金のことを口にするのもはばかられるような風潮から、ポジティブな方向に転じてきているのではないでしょうか。
八丁  それはありますね。自分の一生の中で、「この会社には何歳までいて、次の会社では何歳まで働いて」という、会社を自分の成長やキャリアの糧にするような考えかたというか。

自分も「ここで 30 歳まで一生懸命働いたら、違う業種に移ろう」と考えていた部分もありますし。

「いつ辞めさせようか」ではなく「どこに出口を作ろうか」という考えかた。人事関係者には、これをイグジットマネジメントという言葉で、大いに語っていただきたいなと思います(笑)。
向井  転職もひとつの卒業の形、イグジットの形ですからね。

—多様化する“イグジット”を見据えた人事制度の未来

向井  こうなってくると、人事制度も大きく舵を切らなければならない時代に突入してきたな、と感じますね。なぜなら、これまでのように「新卒で入社。定年で退職」というワンパターンでは済まなくなってきましたから。

働きかたが多様化してきたから、人事制度も会社ごとに特色を出せる。それがひとつの戦略になるのではないかと思うんです。

もちろん、社会インフラを支える仕事のように、従来型の人事制度のほうがマッチする業種もあるかもしれません。でも、そうではないところもある。

労働力となる期間、キャリアを大きく3つに分けて、ファーストキャリア、セカンドキャリア、サードキャリアと捉え、自分たちの会社がどこに位置するかを考えるという方向もあるかと思うのです。

例えば、リクルートなどは30歳までに急激に成長できる土壌があり、そこから人材を輩出する、という点でファーストキャリアの企業ですし、テンポスバスターズのように、ずっと働き続けられるところはサードキャリアの会社だというふうに捉えられる。即戦力の中途採用が中心で人材の回転が速い外資系企業はセカンドキャリアの会社といえるでしょう。

人事制度に独自色を打ち出すことで、そこにマッチする人を採用でき、人手不足を解消していけるのではないか、むしろそうしていかないと、人材から選んでもらえない会社になってしまうのではないかと考えています。
クミタテル株式会社 向井社長

八丁  個人の考えかたが多様化していますからね。会社側もそれに合わせ、人事制度が多様化していくのでしょうね。

高度成長期には製造業が中心で、新卒一括採用して終身雇用という人事制度が完成し、どの企業もそれに倣えという形で日本独自の雇用制度ができあがっていた。つまり、どの会社も、蓋を開ければ人事制度は皆同じ、という状態だったわけです。

ところが、60歳以降も働きたいという人もいれば、いろいろな会社で経験を積みたいという人もいる。働きかたも、8時間ではなく6時間で帰りたい、副業したい、独立したいという要望も生まれてくる。

でも、すべての要望に、ひとつの会社で応える必要はないと思うんですよね。終身雇用されたいという人は、終身雇用制を敷いている会社に行けばいいし、30歳までで社会人としての地力をつけたいのであれば、それを打ち出している企業に就職すればいい。
向井  むしろ、同業の中で違いを出すことによって、人が来てくれたり、定着してくれたりするのでしょうね。
八丁  アパレル業界などはそうですよね。たとえば、10代向けアパレル企業であれば、20歳から30歳くらいまで頑張ってもらって、それ以降はミドルのブランドを扱っている企業に転職して、みたいな。成長過程で身につけたノウハウ、経験を、無理なく無駄なく発揮できる場所が、同業の中で違いを打ち出すことで醸成される。

そのうち、「うちは30歳までの間に人を育てるから、あとは御社でお願いします」という仕組みができるかもしれませんね。
クミタテル株式会社 向井社長 八丁取締役

—大きな変化は見られるか?――退職金の未来

八丁  人事制度の未来は、各社で特色を打ち出していくということでしたが、退職金制度の未来についてはどのように考えていますか。
向井  人事制度が多様化を求められるのと同様、退職金制度にも多様化が求められてくるでしょうね。それからキャリアをどう考えていくかというのも、退職金制度に影響を及ぼすのではないかと考えています。

今までは、「定年まで働く」「定年でこれだけの金額」という基準で決定づけられているようなところがありましたが、今後はファーストキャリアの会社なら「40歳」というターニングポイントでどれだけのお金を用意してあげるか、など各社で考えるキャリアの有り様によって、退職金制度を設計するようになるのではないかと思うのです。
クミタテル株式会社 向井社長

八丁  そうなってくると、退職金の使いみちを例示してあげる、ということも増えるのではないでしょうか。

現状では、関心を持つ人のみが、「退職したらこれだけの金額がもらえるだろう」「一時金が入る」「年金が入る」ということをぼんやりと知っていますが、ではそれをどのように使うの? というところまで描けていない。せいぜい、「住宅ローンを一括返済できるな」とか、「子どもの教育資金に充当できるな」というレベルだと思います。

でも、今後、キャリアが多様化してくれば、早めに会社を去る際に、独立や開業のために使う、ということができるようになってくる。そして、それを企業側が採用時に提示してあげる。それによって、「よし、40歳で1,000万円もらえるなら、それまで経験を積もう」「勉強しよう」「足りないところは貯めよう」と、モチベーションを高めながら働けるのではないかと思うのですよね。

そういう形で、退職金の使いかたの特色が、企業ごとに明確化されていくのではないかな、と。

ファーストキャリアとなる企業ではなく、いわゆる定年まで面倒を見る企業であれば、定年する従業員の収入が目減りすることは目に見えています。では、そこの所得補償をどう手当するのか、ということについての情報がもっと語られるようになるのではないかと思います。

退職金制度の枠組み自体が大きく変わることは、将来的にもないのではないかと思いますし。
向井  そうですね、老後に向けて、という役割は必ず残るでしょうから。その枠組の中で変わっていくのではないかと思います。

—クミタテルが目指す入り口からの変革

向井  とはいえ、クミタテルだけではできることは限られてくるので、いろいろな企業と連携しながら退職金の話だけでなく、キャリアや人事サイクルに対する考えかたを人事担当者にお伝えし、意識を変えていきたいですね。
八丁  今は、退職ありきで入社が語られることはないですが、イグジットマネジメントが普通に語られるような世の中になればいいなと思いますね。就活者が求人情報を見て、「ここは何歳まで働けるぞ」「どのレベルで卒業できるぞ」というのがわかるような世の中。就業条件の中で、当たり前のようにイグジットの部分も発信できるようになるのが理想ですね。
向井  会社を去ることがネガティブではなく、ポジティブに語られるような世の中にしたい、という話が出ましたが、その会社の卒業生が、今は何をしているのか、というのもわかると面白いかもしれませんね。
クミタテル株式会社 向井社長 八丁取締役

八丁  会社を出ることがごく当たり前であって、なんの禍根もないような状態ですね。勤め上げないのは不義理だ、というのが今の社会の当たり前かもしれませんが、マインドから変えていく。
向井  上司と部下でキャリアの話をするときに、社内だけにとどまらない話ができるような雰囲気になるのが望ましいですよね。社員のキャリアの自立を阻害するのではなく、むしろ応援してあげられるような。

結局のところ、イグジットの部分をどうするのか、というのは会社だけでどうこうできることではなく、個人がキャリア形成をしていく必要がありますし、それには個人の意識が関係してきます。イグジットマネジメントは、退職間際だけでなく、入口の部分からクミタテルことで完成するものだと思います。
八丁  出口だけでなく、中身も、入り口も変えていく。日本の社会の仕組みを再構築していくようなものを目指す、ということですね。
向井  これまでのコンサルティングはどちらかというと受け身。「負担を減らしたい」「法改正によりやむを得ず」といった企業側の事情がトリガーになっていました。

そうではなく、イグジットのあり方を提案することをトリガーに、その会社にあった人事サイクルについて考えてもらいたい。従業員も、会社も喜び、わたしたちも貢献できるという三方良しの社会をクミタテルで実現させたいというミッションを掲げています。
八丁  それは、ひいては国力が強くなることにつながり、それはわたしたちの子どもが暮らしやすくなる世界につながる。お金のことで不安を抱かず、寛容な社会を実現させたいですね。
向井  それには、会社の中の人事サイクルにとどまらず、社会の仕組み自体をクミタテル必要がある。それこそがこれからのわたしたちに求められていることだと感じています。
クミタテル株式会社 向井社長 八丁取締役

※取材日時 2020 年 7 月
※記載内容は、取材時点の情報に基づくものです。

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